Lyle Maysの1988年のソロアルバム「Street Dreams」から「Before You Go」のピアノソロ。自分が好きなLyleのピアノソロといえば、First Circleをはじめ数多あるのだが、この曲のソロはまた格別に素晴らしいと思う。
パーソネル(CDより)
- Lyle Mays: Piano, Keyboards
- Steve Rodby: Electric Bass
- Steve Gadd: High Hat, Cymbals
- Vicki Randle: Vocorder
これに 8(vln1)-6(vln2)-4(vla)-5(Vc1)-4(Vc2) という弦が加わる構成。リズムは基本打ち込みをガイドにガッドのハイハットとシンバルのダビングでヒューマンなノリを演出しているようです。当然ですがドラムフレーズとしての整合性は希薄・・というかここではあえて求めていないのかな?
なおこの曲でのローズサウンドはどうやら Kurzweil らしいです。
メロはおなじみのパイプ風シグニチャーサウンド。今でもよくわからないが、クレジットされてるVocoder(CDのクレジットは誤字)って一体どのパートなんだろう? ひょっとしてパイプサウンドがそうなん?
コード進行は比較的シンプルだが、テンションを多用したボイシングがライルらしい。譜面はDAWのノーテーション表示なので、装飾音等は変な表記になってます。ごめんなさい。
で、肝心のソロ・・
とにかく出だしと装飾音の使い方が素敵。リズムの32分や三連っぽいスリップ具合も素晴らしい。Bbm7の直前Bm7のフレーズやCm7(b5)-F7あたりはハンコックやビル・エバンスっぽい感じです。AbM7(#5)のハーモニー感がいいなあ。
左手のボイシングはよく聞こえなかったのでところどころ割愛してますが、後半はA7-D7-Db7-C7のドミナントモーションでFmへ。
2コーラス目になって音数も多くなってくるわけですが、F7-EM7-A7のスリップ感はたまんないですね。32分ズラシなんだろか?
※譜面の3連表記はDAWのバグです、、、すみません。
D7-Db7-C7のブルースピアノの「コロコロ」感が良いですね。最後のF#m7(onB)のキメが少々トリッキー。
ところで2004のThe Way Upを最後にPMGの作品はずいぶんご無沙汰してますけども、最近のLyleのインタビューなんか読むと、もうPMGの活動はもうないのかなあと思ったりして残念・・
そういえば昔ライルにインタビューした時にCDにサインもらってた。ほんといい人だった・・
2020年2月追記:ライル・メイズ氏が逝去されました。もう言葉にできません・・安らかに・・