Hatfield and The North / The Rotters Club のMumpsを耳コピしてみました


カンタベリー系プログレの名盤として名高いハットフィールド&ザ・ノース の代表作「The Rotters Club」。1975年の作品です。ファンの方も大勢いらっしゃると思いますが、私もこれは愛聴盤ベスト5ですね。ジャケットもおしゃれ(※)

さて今回は組曲 「Mumps」より、「Your Majesty is Like a Cream Donut」の冒頭とエンディングのメインテーマを恐れ多くも打ち込んでみましたあいかわらず手抜きですんません。

本作にかぎらずDave Stewart(kb)の飽くなきハーモニー探求は本当に驚嘆すべきものです。一切妥協の無いボイシング、おそらく全部記譜してるんでないかと思います。もっとこの人は評価されていいと思うんですがまあポップとは言えないからしょうがないのかな。

とにかく35年前にこーゆーことを必死に探求してバンドで演っていた若者はエラいと思います。

譜面と打ち込みは、冒頭とエンディングで奏でられる” Your Majesty Is Like A Cream Donut ” のテーマ部です。非常に美しく、力強く、感動的なメロディーですが、ここでは判りやすい様に、あえてベース、エレピ、シンセメロだけで鳴らしてみました。

mumps1

Mumps2-35dd6

拍子割りはあくまで便宜的ですので本物とは異なると思います。(一度原譜をみてみたいもんですね)MIDIデータをそのままノーテーション画面で表示してるので、エンハーモニック、譜割も見にくいと思いますがなにとぞご了承ください。

打ち込んでみた:(最後のテーマの部分風)

オーソドックスなジャズ畑の人はあんまり使わないボイシングです。そもそも彼はポピュラーの定番「 V→I 」というドミナント・モーションはあまり使いません。この曲でもドミナント7th特有の「3rdと7th」というトライトーンの響きはほとんど出てきません。他のプログレバンド、Yesなどもそうですね。

この曲でも Eb/Ab5* とか Fadd9/A といった様に、5度のインターバルや、内声にsus4のハモが構成されるボイシングを多用しているようです。ただほんの少しでも押さえ方を変えると途端に美しさが損なわれてしまう非常にデリケートなハーモニーではないかと思います。原曲では冒頭、エレピとシンセ&ギターのメロ、コーラスのみの「静かバージョン(quiet)」、エンディングでドラム、ファズギターとテナーサックスによる重厚なユニゾンメロ、フルート、コーラスなどが加わる「賑やかバージョン(Loud)」の二種類のアレンジを聴く事が出来ます。

ラストを除いておそらくほとんど同じコード進行のようですが、聴いた事無い方は途中我慢してでも一度通して聴いてみる事をオススメします(20分ほどありますが)かくゆうワタクシも最初は「何じゃこれ?」って思ってましたが何度も聴いているうちにハマりました。今はこのテーマだけで泣けます。

というかこのアルバムは買って絶対損は無いと思いますよ!

(※)なお、 The Rotters Club のジャケ写ですが、オリジナルはアメリカの女優「Joan Crawford」の写真の様です。

この人なかなかイイですね(ちょっとアレンジ入ってますが、、)

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